「お仕事の情報をお知らせするということ

または、
完結編のつもりだったけれどスタトレ話ばっかり続くのもなあって事で、
たまには違うお話も」

いつもいつも、TOSを訪れてくださっている皆さん、ありがとうございます。
この大川透になにがしかの興味がおありだからこそ、ここをのぞいてくださっているのでしょうから、本当にうれしく思います。皆さんの応援が、私のパワーの源です。
これからもよろしくです!!

さて、TOSをのぞいてくださる皆さんの目的の多くは、おそらく私の仕事情報の確認だと思います。私も、それを正式にお伝えできる場がこのTOSしかないので、TOSの存在をとてもありがたく思っています。それに、仕事のデータベースなんて自分では構築できんし、大川さんカレンダーにいたっては個人的にとても重宝しています。自分でやった仕事がいつオン・エアされるのかすぐ忘れちゃうんだよね。情報局員の皆さん、改めてお礼を言っておきます。ありがとね。
でね、その仕事情報のお知らせに関して、あれっと思われることが時々あるんじゃないかと思うのです。たとえば、ネット上ではすでに情報が流れているのに、TOSではアナウンスがないとか、通販の告知が遅すぎるとか・・・・。
一応、「TOSでは情報の精度を、早さより優先します」と明示していますが、今ひとつわかりにくいかもなーっという気もするので、そのあたりについて、私の口からあらためてご説明したいと思います。

仕事が終わると、まず情報局員さんに「こんなお仕事しましたよー」と逐一報告を入れるわけですが(ま、実際には何本かまとめてね・・・)、その情報をTOSで発表するにあたっては、あくまでも販売元や制作会社の公式アナウンスがあった後であるという大原則を守ってもらっています。
これは、ひとつの作品を収録した後、その作品をどのように宣伝展開していくかというのは、各制作会社さんの戦略のひとつであり、それをすでに仕事したからといって、こちらサイドで情報を勝手に流すのは、その戦略を壊して意味のないものにしてしまうことだからです。ものによっては(特にゲーム作品など)非常に厳格な守秘義務を課せられるものもあるんですよ。絶対口外しないでねって言われるわけです。ですからお知らせしたくても、すぐにはお知らせできないこともけっこう多かったりします。
で、情報局員の皆さんに何をやってもらうかというと(ここが実は一番大変な部分なのですが)、ひとつひとつの作品の公式アナウンスがどこかで(webであったり、雑誌であったり)でているか否かを毎日チェックしてもらうのです。そして、なにがしかの形で発表になったと確認がとれて、はれてTOSでお知らせすることができるという段取りになっております。

ではなぜ、こちら側でチェックしなければならないのか。
それはかんたんです。 それぞれの作品の情報解禁のお知らせなどは、大抵は個々の出演者には知らされないからです。ごくまれに、OKだと言ってきてくださるものもありますが、多くは教えてもらっていません。
ある雑誌の誌上通販のドラマCD作品をやった時のことですが、ものが誌上通販限定だというのも収録時知らなかったし(ちゃんと媒体を聞いていなかった私が悪いのですけれど)、その原作の先生のブログで締め切りがすぐそこに迫っているというのを知って、あわててTOSでお知らせしたということもありました。
いや、本当に情報局員の皆さんには苦労かけてます。

それから、すでにwebなどで宣伝告知されているものであっても、実際の収録が終わっていないと、お仕事情報としては出さないようにしてもらっています。これは個人的な考えですけれど、場合によっては(それこそ最悪の場合ですが)病気やけが、そのほかの事情でその作品に出演できなくなることがあり得るからです。もちろん、声のお仕事はその日に参加できなくても別の日に一人だけ抜き収録をする、ということが可能です。実際、そういうこともよくあります。ですから、出演できなくなるというのはほとんど考えられないのですよ。その宣伝だって、出演することを前提に名前をのっける許可を出しているわけですから、それに対する責任も当然あります。だから何が何でも出演するのです。でもね、万一ということがあるではないですか。人生何が起こるか分からない!!
いくら僕が運営しているサイトではないといっても、公認サイトと名乗っている以上、本当に確実な情報だけを流してもらわなければならない。なのでTOSの皆さんにお願いして、すべて収録後にお知らせするスタイルにしてもらっています。
また、出演したCDドラマ作品やゲームのアニメ化や、アニメ作品の続編や劇場版などの製作が発表されたときなども、本当に同じ役で出演するかどうか分かったものではありません。製作サイドの思惑でキャスト変更なんて簡単に起こりうる世界ですからね。その点も要注意なのです!

あと、洋画の吹き替え作品ですが、海外ドラマのシリーズものだったりすると、どこで放送されるのか、収録時に分かっていることが大半です。シリーズものをキャストを変えてバージョン違いで吹き替え制作することは滅多にないので、あとでよその局で放送されても自分でやったものかどうかわかります。(ま、たまーにバージョン違いがあったりするから混乱するんですけどね)
ところが、これが単発の映画作品となると、ちと事情が違ってきます。
映画の吹き替えを収録する時は、制作会社からあらかじめ『これは劇場公開用です』とか、『DVD用です』とか、『TVの○○洋画劇場です』と知らされるので、自分が何の仕事をしたのか分かっています。困るのが『劇場とDVDとTVのすべての媒体で使いますよ』とか、『DVDとTVです』と言われた作品。もしくはDVD用に収録したものが、収録時には知らなかったけれど、のちにTVにも使われた場合。もちろん、違う媒体で使用されて使われたことによる使用料(ものすごく少額ですけどね、念のため)はいただけるわけで、そのことに関しては問題はないのですが、それをいつどこで放送するのかというお知らせは、制作会社や放送局から個々の俳優には全くないというのが悩みの種なのです。 劇場やDVDの公開・発売は、収録してから長くてもだいたい半年以内というのが多いので確認がとりやすいのですが、それがTVでオン・エアされるのは少なくとも一年以上たっています。すでに本人の記憶もそういうのやった覚えがあるなぁくらいになっている頃ですが、TV放映用にあらためて収録する作品も多いので、それが自分が以前DVD用にやったものか、他のキャストでTV用に新しく収録されたものか見るまで分からないわけです。(まれに両方に、違う役で出演してたりもする。)

それからTVの再放送の時。我々はリピートと言いますが、最近は本当にリピート放送が多いですね。(ちなみに、リピートしたことでその都度使用料をもらってるんだろうと思われるかもしれませんが、実は一定の年数の間は発生しません。ただで使われます。念のため)。それも放送局が同じならまだしも、場合によっては違う局で再放送される場合もあるのでやっかいです。たまに見てびっくりすることも。誰がやってるんだろうと思って観たら、自分が出演してた、とかね。ごく最近、2作もあったりしました。場合によっては、何年も前にやった作品ですっかり忘れていて、頭から観ていても「これはやったことも見たこともない」とか断言した直後に、自分の声が聞こえてきたり・・・・。ま、これは自分の記憶の問題ですな、ハハハ。

少し前は、TV放送用にあらためて録る、しかも同じ作品でも放送局が違えば新しく録り直す、ということが当たり前のようでしたが、最近は劇場用、もしくはDVD用に収録したものを転用してTV放送に使うことが増えている気がします。悪いとはいわないけれど、ちょっと寂しいですね。できれば、いろんなバージョンが観たいなぁ。まぁ、個人的には最近吹き替えのお仕事が少ないので、その点も寂しいのですが・・・。

とまあこんな事情がありましてですな、単発の映画作品の放送に関してはなかなかお知らせできないというわけです。どうかご勘弁くださいね。興味があったら、まず観てもらうのが一番です。他のキャストでも、すばらしいものになっているかもですよ。また、もし事前に吹き替えキャストが分かった方がいらしたら、ぜひぜひお知らせくださいね。

今回は、くどくどと言い訳めいたことを書き連ねましたけれど、少しはご理解いただけましたでしょうか?
どうか情報局員の日々の努力を察していただいて、これからもTOSを、そして大川透をよろしくお願いいたします。





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